おさかなの部屋

おさかな釣り

1999年①



平成11年9月10日

ホシザメはサメの中でも臭みが少なく刺身にできる魚
珍しくカナガシラが釣れた
AM11:30~PM4:30
船長
夏泊半島(水深11~45m)
調査船に乗船。アンカー・流し・サビキ釣り
ホシザメ 2尾(55cm×2)
 他1尾放流
サバ 2尾(MAX15cm)
アジ 26尾(MAX11cm)
メゴチ 4尾(MAX23cm)
カナガシラ 1尾(17cm)
船長の手記
 さて、私はいまお盆にとらなかった夏休みをとっている。待つこと3日、ようやく出港の時がきた。
西海岸はうねりが残る。湾内夏泊の浦田かそれとも以前良型のサバを投げ釣りで釣った大島か迷っていた。新聞の運勢に 「新しいものを開拓するが吉」とあったので船で初の大島開拓決定! AM11:30出港 ...まではよかった。もちろん良型のサバねらい。魚探も出陣する。
エンジンもノリノリだ!  が しかし 反応がない!島の裏側まで行きさらに少し漕いでも全くなし。魚探の完敗か?  ホタテの養殖施設の反応がはあるのだが・・・ いや、待て。それはもっと下のこの反応だ。するとこの上の反応は? サビキをおろす。するとアタリが!
 サバ×2andアジ×2。前回と同じサイズだが釣れるじゃないか!だがサバの姿を見たのはこれが最後だった。 あとは待てど暮らせどアジ! アジ! アジ!今日も唐揚げを骨ごと丸ごと一口!サイズのアジがたくさん。
 おそらく少なくとも今日はこのあたりに回遊魚は少ないのであろう。この豆アジはホタテカゴに付いているもので 大きな回遊はしていないはず。釣っているうちにカタクチイワシも釣れた。「よし、イワシをエサに大物ねらいだ」 風変わりだがカレイ仕掛けに イワシをつけおろしてみた。
しばらくしてイワシの竿をあげてみるとすんごく重い! たまにグッグッと引きが! これは大物!  とおもって慎重にあげるとなんとゴミとサメ がっかり でもこのホシザメはサメの中ではおいしいし、図鑑の写真もまだなのでとりあえずクーラー行き。  イワシでサメが釣れるんだ。
 その後、転々としたが浅場でメゴチが釣れるだけでなにも釣れない。もう少し沖を目指す。そこで珍しい魚が。 カナガシラである。釣りでは10年以上お目にかけていない。カナガシラを目指し釣ると、またサメ! ま、しょう油煮にでも...  またサメ もういらん! 放流。 東風がやや強くなってきたので帰路に就く。途中浅瀬で仕掛けをおろすとなんとフグ。フグを見ると帰りたくなる。 PM4:30帰港
 今日の食卓はサメの刺身と煮付け、カナガシラの塩焼き、アジ・サバ・メゴチの唐揚げと豪勢な料理が並んだ。 最後にもう一つ。サメをさばいてボールに入れて置いたとき急にピクッピクッとけいれんが始まった。すっごい不気味だった。
サメの刺身を堪能しながらこの手記を書く。(最近の決まり文句)
近いうちに、ホシザメの写真及び図鑑の釣果記録の追加を行う。請うご期待!

平成11年9月4日

右手に見えますのがサバ 左手にメゴチ
真ん中の小さいのがアジでございま~す
AM11:00~PM5:00
船長
夏泊半島(水深7~35m)
調査船に乗船。アンカー・流し・サビキ釣り
サバ 23尾(MAX19cm)
アジ 7尾(MAX11cm)
メゴチ 12尾(MAX24cm)
アジ・サバ
船長の手記
 小型で元気なのは放流  我が船についに魚群探知機が導入された。そのため、今回は魚探の習熟及び魚探が威力を発揮する青魚をねらうことにした。 AM11:00出港。
 イソメはいつもの半分。サビキ2種類(中大サバ用と小サバ用)。まずいつもの場所で釣りをして今回の作戦を練る。
 昨年、双子島を越えたところで型のいいサバが釣れた。しかし、手漕ぎゴムボートではしんどいし、今日はまず魚探の腕試しだ。 本当の仕事ではけっこう魚探を使うことが多いが、この魚探は過去に一度しか使ったことがない。今日は釣果よりも 魚探の習熟に力を入れたい。
 ・・・と考えているうちにメゴチ、メゴチ、メゴチダブルと、まるで前回の悪夢が再び襲いかかってきた。もはや迷っている暇はない。 双子島まで走るぞ!!
 エンジン全開! 速力・・・ だいたい ・・・3 ノット・・・(我が船は1人力である)しかし、走って数分。 以前から何回も通っている場所でいきなり反応が! すかさずサビキをおろす。・・・しかしなにも釣れず
 やはりそう簡単にはいかないか。と走り出すとまた反応!5~20mと広い層!もちろんまわりには漁具やホタテの施設はない。 サビキをおろす。3回目のシャクリで、かかった! 連ちゃんだ! どんどん重くなる。久しぶりにこのカタイほうの竿先が大きくしなる。 あげてみるとサバ4連! 型は小さいが元気いっぱいひいてきた。 いいぞ!魚探ちゃん。 その後、頻繁に魚影を追い、 サバの2、3連を続けた。
 反応がなくなったら釣れない。付近を捜索して反応を見つけたらまた小サバが釣れる。同じ反応で豆アジも釣れる。 水深10m付近で小サバ、20m付近で豆アジ。どちらか片方だけの反応もある。反応の大きさや長さは魚群の規模か? それとも進行方向の違いか? 興味津々である。 う~ん、勉強になるなあ。
 やはり大型は双子島を越えないとだめか? しかし、エンジンが疲れている。この釣り方は疲れる!  反応があればサビキを沈めシャクリながら船を定位するためにまた漕ぐ。大変だ。もう双子島までいく燃料がない。 しかし、このゴムボート初の青魚!うれしい。魚探も役に立ってうれしい。イソメが余ったのでいつもの釣りを最後にしたが、 メゴチと木の葉ガレイばっかり、かなり疲れたが、収穫の多い一日だった。PM5:00帰港。サバのみそ煮をつつきながら この手記を書く。
 アジはマアジ。サバはマサバ。近いうちに、図鑑に4種類の魚を追加する。ぜひごらんあれ。明日はおそらく筋肉痛。 しかし、天気はいい。う~ん。

平成11年8月28日

針飲みタイはもう少し成長すればいいみそ汁になる
ちょっとかわいそうだった
AM5:00~AM9:30
船長
七里長浜(水深5~10m)
調査船に乗船。アンカー釣り
キス11尾(MAX23cm)
タイ6尾(MAX14cm)
タイ、フグ多数放流
船長の手記

 「明日、AM5:00出港!」 前日から気合いが入る。いざ当日、3:00に起きる。眠い!眠すぎる! しかし、 今日は天気は下り坂の予報。翌日も天気は悪そうである。 途中釣具屋でキスはまだ釣れているとの情報。やった!ボウズはない。 AM4:20、まだ暗い。ちょっと気合いが入りすぎたようだ。しばし休憩...
 予定どおりAM5:00出港。水深7m付近でまず釣る。いきなり引き込む。23cmのキス。その後、AM6:00までの 1時間でキス8、タイ1とまずまずであった。朝まずめのおかげか? そういえば寝坊の私は最近朝まずめ時は釣っていない。 まさに、早起きは三文の得である。ディナーのシロギスがそろったので、竿の1本をサビキに替える。
 釣れなくなったのでやや沖に移動。タイのダブル、タイタイタイ... 揃いも揃った赤ちゃんダイ。 さすがに良心が痛むので場所移動。その後、ハリスがちょくちょく切られるようになる。フグだ!  使わないことを祈っていたフグキラーを出動させる。フグキラー:それはフグにハリスを切られないようにビニールパイプで 補強した優れものである。
 フグキラーにやや強い引きが! 水面まであげると大きなフグ!25cmくらいか? しかし、 その後信じられないようなことが起こった。 糸がプッツリ、フグはゆうゆうと去っていった。どうした?フグキラー!  と思って仕掛けを見てみると、ハリスを補強しているパイプごとプッツリ...フグキラーの惨敗である。
 その後、ゴロタ石のところで5cmくらいの最小記録のタイ、七里長浜よりでキスを3尾くらい釣り、 どこに行ってもフグは絶えることがなかった。AM9:30帰港。
 青物系をねらうにはやはり魚探がほしい。この大海原のどこかにいる群を竿で探すのはしんどい。棚もわからないし。 インターネットでみた定価48,000円のポータブル魚探を検討中。船より高い装備品になりそうだ。
 できればハンディGPSもほしい。これも船より高い。あまり高価なものをそろえると船がいじけてしまうといけないので これは次回へ見送ろう。

平成11年8月22日

今回の釣果は載せたくなかった。
しかしきれいごとばかりではいけない。あ~あ...
AM10:15~PM5:30
船長
調査船に乗船。アンカー釣り(流しになる)
メゴチ15尾(MAX25cm)
カレイ約15cm3尾(放流)
フグ3尾 放流
ラグビー3尾 放流
船長の手記
 前日の21日、日本海を出発する予定だったが、風はないもののうねりがひどい。いざ現地へ着いて唖然。 1mはあろううねりがこれでもか!とばかりザッブーン。「死んじまうだろうが!」 あえなく撤退。エサがあるので湾内の蓬田へ... しかし、 湾内も小さなうねりが。ヤマセでも吹いたか?不気味である。出船はあきらめて蟹田へ。なぜかギンポばかり...不気味だ。まるで明日の釣りの前兆のような..... というのが昨日の出来事
 さて、気分を一新して本日出港。AM10:15。風はほぼ無風。いいぞ! しかし、出港してまもなく北西の風が強くなる。 いつもの場所で釣るがなにも釣れない。そしてようやくアタリが! ラグビー。そしてフグ。そしてラグビー。もちろん放流。そして雨が降る。不気味だ。
 今回は青物系をサビキで釣ろうと遠征を覚悟してきたが、風が強まり目的地までは行けない。雨も強まる。 メゴチ1匹を釣って漁港内に避難。するとたちまち雨と風がやむ。引っ込めた頭を少しずつ出していく亀のように再び沖出しをする。
 元の場所へ。なにも釣れない。やや沖出し。なにも釣れない。もっと沖出し。また風が強くなる。 メゴチ1匹を釣って漁港入り口まで避難。 何なんだ!今日は!?
 今度は風がおさまりそうにもない。と思っているうちに1本の竿にアタリが。メゴチダブル。続いてもう一本にはフグが。 そしてまたメゴチ。メゴチ。メゴチ。風がさらに強まりやや防波堤よりに移動。メゴチ。メゴチ。(しばし続く)・・・。ふと、我に返り、クーラーをのぞく。 メゴチオンリー。やばい!
 風はさらに強くなる。予報では南西の風、後やや強いだけど、これがややか? 波がうねりとなって湾内までまわる。 しかたなくもっと奥へ避難。エサがまだある。まだ釣りたい。 カレイの子供が3匹。手のひらにも及ばない木の葉ガレイは、さすがに放流。フグも放流。
 その後、2匹メゴチを釣り、PM5:30終了。釣った魚を見る。や、やってしまった。前日の不気味さを思い出す。 これほど頑張ってこの結果。MAX25cmの記録更新はいいがメゴチ一色とは! まさにグランドクロス! メゴチの大洪水をまっぷたつに 切り裂くモーゼはやってくるのであろうか?
P.S. メゴチはみそ煮で食べました。んまかった!

平成11年7月17日

右のメゴチが不気味だが良型
中央のキスは湾内初 メバルは今年初
PM1:30~PM6:30
船長
夏泊半島(水深5~30m)
調査船に乗船。アンカー固定釣り及び流し釣り
アブラメ6尾(MAX25cm)
カレイ4尾(MAX21cm)
メバル1尾(17cm)
シロギス1尾(20cm)
メゴチ10尾(MAX24cm)
リュウグウハゼ10尾以上放流
船長の手記
 私用を済ませ夏泊半島浦田漁港をPM1:30出港、風・波ほぼなし、天気晴れときどき曇


 まずいつものポイントへ向かう。私はなぜこのポイントを始めに目指すのか?それは(1)大物が釣れた事があるから  (2)早く釣りを始めたい (3)漁港を出るだけでエンジンが音をあげる(ジジくさ...)である。

 操業開始10分、カレイ1尾。その後また1尾。今回は喰いがいい。しかし手のひらサイズ。とりあえずクーラーへ放り込む。 その後あたりが途絶えること約10分。流し釣りに変更。

 開始2分。俊敏な引きが柔らか竿を踊らせた。25cmのアブラメ。その後、キス1・アブラメ3がかかる。今年湾内で初のキスだ。 結果オーライ!まあいいか。

 しかし、その後悪夢のような出来事が起こった。メゴチ、メゴチ、メゴチ、メゴチ 4連ちゃん。針をはずすとき、 エラのトゲに引っかけ負傷した。手を見るとヌメリがいっぱい。まあ、食べる分にはおいしい唐揚げになるのだからうれしいが... そして、仕掛けを動かそうが変化はなし。メゴチメゴチメゴチメゴチ そしてとどめのメゴチダブル

 このままだと一緒にクーラーにいれたアブラメもカレイもねばねばになってしまう。「移動しよう」どこに行こうか  「そうだ!猫瀬にいこう!」... そういえば昔CMで「そうだ!○○へ行こう」てのがあったな。と思いながら行くことにした。

 猫瀬は浦田の隣の稲生漁港の正面にあるトンガリ山状の根である。隣の漁港まで移動するのに約20分、エンジンは火を噴く寸前だった。 こころなしかエンジンが「かんべんしてくれ」といっているかに思えた。

 到着後2隻の船がいてそのうち1隻がメバルねらいで根の周辺を釣っていた。聞こえてくる話によるとメバルがもう 釣れなくなったということ。もはや釣り尽くしたのでは? 嫌な予感が走る。それに、以前青イソメでメバル・ソイ釣りに挑みラグビー(リュウグウハゼのことです) の猛攻にあった経験を持っていた。もちろん、オキアミやイカナゴなどは持っていない。

 釣獲開始、まずは近くの砂場でカレイ2枚、アブラメ2本をあげ、いざ根へ!結果!! ラグビーラグビーラグビーメバル ラグビーラグビーラグビーラグビーラグビーラグビーラグビーラグビー。エンジンがついに火を噴いた。たったメバル1匹のためにここまできたのか!

 PM6:30帰港。今回は小物がいっぱい釣れた。親はそろって出張らしい。 しかし、小物といえど立派な魚。 今私はメバルを突っつきながらこの手記を書いているが、釣った魚は大切に食べ成仏させることも我々の使命だ。

平成11年7月10日

本日唐揚げデー 好評開催! とほほっ
AM11:50~PM4:30
船長
夏泊半島(水深5~20m)
調査船に乗船。アンカー固定釣り
アブラメ3尾(MAX27cm)
カレイ2尾(MAX21cm)
メゴチ3尾(MAX23cm)
スナガレイ1尾(22cm)
ラグビー3尾 放流
ヒラメ1尾(20cm 放流)
船長の手記
 今日は天気は晴れ時々曇りとまずまずだが東風が強く、出港場所からは出し風(陸→海)になるため、行きは楽だが帰りがこわい。 いつもの場所で27cmのアブラメを釣った他はあちこち転々としたが、今までで一番あたりが少なかった。

 東風とはいえ、これくらい強いとアンカーが少しずつずれる。自然と流し釣りになってしまった。 中学生のときから手漕ぎゴムボートに乗っているが、このくらいの風が限界だろう。今回珍しくイソメに20cmのヒラメが食いついてきた。 (もちろん放流)、アブラメも放流したかったが針を飲んでいてエラがとれてしまったので断念。さすがにエラなしでは生存は望めない。

 今回は敗北を認めるとして、次回に期待したいと思う。今夜の食卓にはアブラメのみりんしょう油焼き以外はそろいもそろって みな唐揚げと化した。この中で一番おいしいと思うのはやはりメゴチだ。このあたりで釣れるメゴチは型がいい。

 今回は手記というより反省記みたいになってしまった。1人力の我が船では逆風の中、さんざん移動したのでエンジンが 息切れしていた。疲労困憊してしまったので、今日はこの辺で筆を置くことにしよう。

平成11年7月4日

初めて釣ったマゴチは大きさの基準がわからない
実は大物であると後日掲示板で秀之さんが教えてくれた
AM8:50~PM1:30
船長
七里長浜(水深5~10m)
調査船に乗船。アンカー固定釣り及び流し釣り
マゴチ1尾(56cm)
シロギス21尾(MAX22cm)
マダイ1尾(20cm)
船長の手記
 2代目ゴムボートに乗り、今まで湾内で3回の習熟運転を行い、かなり操作に慣れてきた。 今回は2代目では初めての七里長浜に挑むことにした。天候は曇り、風は西風だが微風。若干のうねりがあった。 8:50出港、 まずは投げ釣りでは届かないくらいの水深5mで調査を開始。すぐにあたりがあった。あげてみるとフグ。しかも両方の針を飲み込んでいた。 針をはずそうとしたら両方の針ともおれてしまった。 「縁起が悪い」 しかし、その後、別のあたりがあり、シロギス3尾をとらえた。
 水深約7mへ移動。このあたりは遠浅のため、2mしか違わなくてもかなりの距離を移動する。すかさずシロギスを3尾あげた。 そこで、シロギスの1尾をエサに竿の1本を大物ねらいにした。
 水深10m付近へ移動。本当の調査ではこの水深で全長62cmのマゴチが採集された。しかし、またもやシロギスが3尾。 アンカーをあげ流し釣りを行ったが、そこでもシロギス2尾。風と潮は海から陸へと向かっているため、岸に寄せられる。
 再び水深10mへ、前回よりやや鰺ヶ沢よりにした。そこでシロギス1尾をあげてまもなく、待望のときはやってきた。 大物用の竿先が水面に引きずり込まれた。引きの状態からエサのシロギスへ一気に食いついたと判断し、一気にあわせた。はじめはただ重いだけだった。 しかし、その瞬間強烈な引きが...ドラッグが働きリールの糸がでる。「竿を立てろ!竿をねせれば切られる。糸は出てもかまわん!」 全力で戦う。 白身の魚は瞬発力は強いが疲れやすいはず。
 これまでの釣りでドラッグをこれほど使ったのは初めてだった。巻き上げては走られ、その繰り返しが4、5回続いた。 魚は疲れが見えたのか引きが鈍くなった。「今だ、慎重に巻き上げろ」 魚は徐々に揚がってきた。魚が見えた。マゴチだ!大きい!
 最後はややもがいていたが、疲れたのかタモ網に容易に収まった。56cmのマゴチ、しっぽを曲げないとクーラーに入りきらない。 「釣りを初めて十数年マゴチとは初対面だが、うわさどおり引きもすばらしい」しばらく喜びをかみしめていた。
 その後転々と移動し、マダイ1尾とシロギス数尾を釣り上げ終了。この海域の帰港には注意が必要だ。 砂浜では地震の津波と同じく深場ではちょっとした揺れのうねりも、岸辺では大きな波となる。
 波しぶきを浴びながら午後1:30帰港。砂浜からの船出は船体に砂がつき船にとってはあまりいいものではない。 大物が釣れ意気揚々とするが、愛する我が船を大事にする意味でもいい発着場所を見つけるまではこの海域の操業は控えめにしたい。
 その日の食卓にはマゴチの刺身が少しと、みそ煮。キスの唐揚げにタイの塩焼きと豪勢な料理が並んだ。 どれも格別の味だ。マゴチは独特の味があり、他の白身魚とはひと味違う。刺身で歯ごたえとその味を十分堪能した。初めてなのでさばき方がわからず 理科の実験状態のようだったが、まあ、口に入れば同じ事だろう。

平成11年6月19日

クーラーからはみ出るアイナバカでかいと思いきや
クーラーが小さかったりする・・・
AM11:50~PM6:00
船長
夏泊半島(水深5~40m)
調査船に乗船 アンカー又はブイ固定釣り
アイナメ6尾(MAX40cm)
 うち3尾リリース
カレイ4尾(MAX23cm)
メゴチ3尾(MAX22cm)
船長の手記
 前回発見した第1気室からの微細な空気漏れは、上架後点検を行ったが見つけることはできなかった。 今回はその位置の把握もかねて操業に挑んだ。2回の試験操業を終え、2代目調査船の3度目の出港にして初めての本調査である。

 天候はまたもや晴れ、風は北東の風で弱い。今日も暑くなりそうだ。AM11:50出航、第1目的地はいつもの場所とした。 目的地へ到着し操業を開始して2分後、1本目の竿を繰り出し、2本目の準備に取りかかっているときである。1本目の竿にアタリが、 すかさずあわせると大きな引きが、「アイナメだ」 しかし、おかしい。ひき方が変だ。グッグッという大きなのとビビッという小さな引きが混じっている。

 魚体が見えてくると事態の難解さを把握した。上の針にやや小さなアイナメが、下の針に大きいアイナメが、 それぞれ必死に逃れようともがいている。我が船に装備している598円のタモでは小さすぎて2匹ともいっぺんに回収することは不可能だ。 「小さいのは無視しろ」と即断した。仕掛けが引き上げられ1匹目が空中にあがろうとしたそのとき、タモ網は見事に大きい方をとらえた。 なんと40cmのアイナメ、もう一匹は24cm。「こんな大きいのは何年ぶりだろうか」

 その後、その近辺で15,20cmのアイナメをキャッチ&リリース。PM3:00、気分を変えて深場へ移動した。 ところがここで思わぬトラブルがあった。竿の1本が糸が短く海底まで届かない。「だから、早めに交換しとけといったろ」と今更自己問答しても始まらない。

 その後、水深10~20mを転々としたが、手のひら大のカレイ4尾、良型のメゴチ3尾、15cmのアイナメ1尾(放流)で PM6:00帰港。その後、空気漏れは、接着剤がムラになっているところから起こっていることが判明し、近いうちに修理を行う。大型のアイナメを見ると 刺身を連想してしまう私を、野蛮と思うなかれ。